あの工作名人直伝!!親子の工作あそびで一番大事なことって??

アラサーには大変馴染み深い、NHK Eテレ「つくってあそぼ」「つくってワクワク」でワクワクさんを演じた久保田雅人さん。現在も子どもたちに関わりながら工作の活動を続け、自身も3人のお子さんを育てた父親でもある久保田さんに、ご本人のこれまでのお話や親子の工作あそびで重要なことを聞いてみました。

 

子どもは本当に親をよく見ている。

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ー小さい頃から何かを作るのが好きだったんですか?

プラモデルブームだったので、作って遊ぶ、が主流の時代。幼稚園前からプラモデルを作ってましたね。すごく凝り性で。プラモデル以外でも、空き箱で戦艦を作ったときは、爪楊枝と木綿糸で手すりまでつけてましたね。

 

ー物作りに夢中になるきっかけは何だったんでしょう。

父親がサラリーマンだったんですけど、宮大工になればと良かったのにと思うくらいすごく器用で。

作るものが普通のお父さんのクオリティじゃないんです。犬小屋を作れば掃除しやすいように屋根がスライドで開閉したり、凧を作った時は、畳一畳ほどの大きいもので、竹選びから始めてましたね。ノコギリだけで20種類以上、ノミだけで10種類以上持っているような父でした。

 

ーお父さんからは色々教わったんですか?

いやいや、彼は昭和一桁生まれの絵に描いたような頑固親父で。作り方は一切教えてくれないんですよ。見て覚えろ、という親父でした。道具をいくつか使わせてくれるだけ。だから本当に、見て覚えた感じです。

 

 ーではご自身は?息子さんや娘さんの前で何かを作ったりしました?

いえ、うちの場合は、「工作=パパのお仕事」だから、家では絶対やりませんでした(笑)。でもね、不思議とそういうことが得意な子たちになりましたね。

そういう意味では、子どもって本当によく見ているんですよ。こちらがこれを真似してほしい、と思わなくても、親の本質的なところを、意識しなくても見てる。だから性格も似て欲しくないところが似ちゃうんですよね(笑)。背中を見て育つっていうのは、そういうことなのかなと。

 

親が子どもの目の前で作ったものには、絶対に勝てない。

ー子どもたち相手に何か作る時、特に意識することはありますか?

ワクワクさんをやることが決まった時に、子どもたちのことを勉強しなくちゃと思って、自分で幼稚園を行脚して回ったんですよ。子どもたちのリアクション、彼らがわかること、できること、面白いと思うことを知りたいなと思って。

確かに、反応から学ぶことはたくさんありましたね。話し方とか、見せ方とか。でも、一番学んだことは、画面の前でいくらすごいものを作っても、目の前で作った時のインパクトには絶対勝てないということ。

だから、お父さんお母さんには、お子さんの目の前で作ってほしいと思うんですよ。一緒にね。

 

ー今はそういう動画コンテンツもたくさんあるので、つい見せて終わり、になりがちな気もします。

そうですね。でもそれじゃだめ。よく言ってるんですが、工作は、工作を作るんじゃないんです。「思い出」を作るんですよ。だから一緒にやってほしい。

 

対話しながら一緒に考える、その過程が大事。

 ー 一緒に工作をやる上で、どのように子どもに関わるのが良いんでしょうか。

子どもと対話しながら一緒に考えることです。出来不出来は関係ないんですよ。子どもに聞いてみる。「何を作りたいの?」「どうしたら作れると思う?」「何が足りないかな」「ここに何があったらいいと思う?」とかね。そうするだけで子どもはひらめいて、どんどん自分で作っていきます。完成すれば「自分でやった」という達成感でいっぱいになるはずです。

  

ーどうしてもすぐ飽きてしまう子もいると思うんですが、完成まで持っていくコツはありますか?

一番おすすめなのは、工作をする前に完成予想図をかくことですね。目標ができますから。そこから素材選びを楽しんだり。それから、諦めそうになる前に、こまめに褒める。「いい考えだね」「上手に切れたね」「この部分かっこいいね」とかね。あとは、道具をきちんとそろえることですね。

 

ーいいものを揃えるということですか?

いや、正確には、その子に合ったものをそろえる、です。

ハサミでものりでもテープでも、サイズなど、その子にとって使いやすいものをそろえてあげるんです。使いにくい道具は、子どものやる気を折っちゃうんですよ。「切りにくいからやりたくなーい」なんて勿体無いですよね。高いものじゃなくてもいいんです。

のりを選ぶにも指で塗るでんぷんのりがいいですね。あれで加減を覚えるんですよね。セロハンテープも自分でカットできる台を用意してあげる。そうすれば、どのくらい使えばいいのか実際に感触を確かめることができて、それがわかればひとつ成長を実感できる。

たとえそのとき完成できなかったとしても、それはそれで良し!です。対話しながら一緒に考えたことや、ひとつひとつの過程が、とても大事なことです。

 

自己主張の場を作ってあげる、その手段としての工作。

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ーとても長い間、子どもたちに関わってらっしゃいますが、最近の子どもたちにどういう印象を持っていますか?

うーん、やっぱりね、全体的にガキ大将みたいな子どもが減りましたよね。

ガキ大将というのは、悪い子という意味ではなく、自分の主張をしながらみんなを引っ張っていくような子。みんなおりこうさんなんだけど、もしかしたら自己主張をする機会が減っているのかなと思います。

でも幼い時に自分の思っていることを発散する、ということはとても大事だと思うんです。だから親が、子どもが何をしたいのかを聞いてあげる姿勢を持つのは大事かなと。

 

ーさっきの、一緒に工作する時に「対話しながら一緒に考える」というのはそういうことですか?

そうですね。何がしたいか、どうしたいか、そうするためにどうしたらいいか、聞くことですよね。失敗してもいいんですよ。

「失敗しちゃったねぇ、じゃあどうしようか」と聞いて一緒に考えればいいんです。失敗したことの方が後々の人生でもずっと覚えてるんですから(笑)。私たち親もそうでしょ?

そういう経験がたくさんあれば、失敗しても、次はこうしようと前向きに考える癖をつけられるようになる。そういう経験を、工作を通してどんどんしていって欲しいなと思います。

 

 

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