算数苦手な子をなんとかしたい!実はおうちでできること、こんなにあります!

算数苦手な子をなんとかしたい!実はおうちでできること、こんなにあります!

「うちの子算数が苦手(嫌い)なんです…‥」「どうやったら得意(好き)になるんでしょう」。

小学生の学習周りのお悩みでも、算数苦手の声は多く、その具体的な克服の方法についてお困りのおうちの方も多い印象です。うんざりした様子で算数の宿題のプリントに顔を突っ伏しているお子さんの姿、見かけませんか?

  

  • そもそも算数が苦手な子は、どうして苦手なの?
  • これから算数が得意になれるチャンスがあるとすればそれはどんなとき?
  • 算数が苦手と頑固に思っている子にはどういうアプローチをとったらいいの?

  

明星小学校の校長を務め、長年に渡り算数の面白さ・学びを伝え続けている細水保宏先生にお話をお伺いしてきました。

  

  

「算数が苦手」という意識の正体は??

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細水先生によれば、算数苦手の要素は、自分の中でつくられるもの、他人と比べて生まれるもの、他己評価によって植え付けられるものなどがそれぞれ作用し合って表立ってくるものだと言います。それぞれを具体的に見ていきましょう。

 

1.自分の中でつくられるもの

算数は正解も明確で計算のスピードや点数が目に見えてわかりやすく、それによって自分で「できない」と感じ、苦手意識が生まれる。

 

2.他人と比べて生まれるもの

授業中にたくさん手を挙げてどんどん正解を答える子やテストの点数がよい子と自分を比べて、「できない」と感じてしまう。

  

3.他己評価によって植えつけられるもの

親が「あなたは算数が苦手だものね……」「ここがまた出来なかったね」などとできないことにウエイトがかかるような言葉をかけ続けることで苦手意識が生まれる。

 

これらに注目し、算数好きに方向転換するための、先生のアドバイスをご紹介していきます!

  

 

「できなくて当然」という空気をつくろう!

 

―教室を歩き回っただけですぐわかる算数苦手な子の特徴というのがあって。そういう子はだいたいビクビクしてるんです。(細水先生/以下同)

  

先生によると、前述の自分に合った学び方を知らずに自分は算数が苦手だと思い込んでしまった子は、自信のなさから書いているノートを手で隠したり、字が小さく薄くなったりしていくのだといいます。

  

―小学生の時期は「できない」=「頭が悪い」ということではないんです。聞いて理解できる子、書くと理解できる子、視覚的に表すと理解できる子、ひらめき型の子、じっくり型の子など、それぞれの子にあった学び方があるんです。「できない」というのは、自分に合った学び方が身についていないだけ。なのに頭が悪いと勘違いして自信をなくしてしまいがちです。

  

自信を持ってもらうには、お子さん自身に成長を強く実感させることが大切。

  

―そのためには「出来なくて当たり前」という状況を始めに体験させるのが効果的です。親はドリルでもなんでも、ついつい簡単なものから与えがちですが、そうすると「これをできないとおかしいよ」という雰囲気になり、もし解けなかった場合にとても恥ずかしく感じてしまう。逆に、例えば、難しい問題5題のうち1問だけできそうな問題を入れておくと、それが解けたときに「解けてすごいね!!」というよい空気をつくることができます。

  

そうして自分の成長が感じられたら、嬉しさ、楽しさを感じられ、自信につながっていくんですね。

  

 

予習タイプにしよう!!授業で褒められることで自信アップ!

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学校現場において、遅れている子を回復させてあげるには、算数の授業中に「よく出来たね」と認めてあげること。みんなの前で褒めてあげることで本人に自信をつけてあげることだといいます。

  

ところが、遅れている子が丸腰で授業に臨んでも、先生に褒められる状況を作り出すことは困難。ここでの先生からのアドバイスは、「苦手な子ほど予習タイプにしましょう」です。

  

―私がその子の先生だったら、次の授業の課題を遅れている子にだけ教えます。「おうちの人に聞いてもいいから、これを問いてきて」と告げる。そしたら授業中に「この問題解けている人?」とその子を当てて答えさせ、「よくできたね!」と褒めてあげられるんです。

  

確かに、たとえ先生が特にこのような配慮をしていなくても、単純に予習というかたちで翌日の教科書の学習範囲を子どもと一緒に読み合わせるなどすれば、子どもが学校の算数の授業で手を挙げるというところまでは持っていけそうですね!

  

 

「過程」で褒める!能動的になった瞬間を見逃さない!

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―いつでも100点とっちゃうスーパーマンみたいな子がいると、その子と自分をついつい比べてしまいがちなんですよ。親も、理想像と比べて劣っているところを注意しがちなのではと思います。「○○ができてないね」「○○が足りないね」というふうに。でも、届かないけれども、スーパーマンみたいな子に近づく動きをすることもあるんです。問題を解くためにできる子の真似して図を描いてみたり。結果だけではなく、その過程を褒めてあげるといいんですよ。

  

また、褒めるためには、じっくり待つことも大事。

子どもが取り組みに時間がかかると「どうしてやらないの?」「こうすればいいじゃない!」と言いたくもなりますが、注意されてからやったのか、自分からやって褒められたのか、では子どもの達成感が全然違います。

  

―自分で判断する機会を子どもから奪わないこと。ちょっとした一言でも、その内容とタイミングはとても大切です。今何をしているのか観察して、次の行動のヒントとなる声かけをしてください。「手」と「目」をかけてあげることで自立心も育ちます。

  

焦らずに、「なにからやったらいいと思う?」などと促し、子どもが考えて動いたタイミングでどんどん褒めていきましょう!

 

 

その苦手の原因、もしかして親のせいじゃない?

算数が得意になるように子どもに働きかける上で、おうちの人はどのようなことを心に留めておくと良いのでしょうか?

  

―子どもが質問をしやすい状況をつくる、というのも大事です。笑顔ひとつとってもとても大事なんですよ。子どもの「ねえねえお母さん」という呼びかけに、しかめっ面で「なに?!」と返していたのでは、子どもは「訊いちゃいけないのかな」と思う。お母さんが笑顔なら、どんどん訊ける子になるはずです。

それから、受験数学をくぐってきた人の多くは、算数が好きだった人でも数学が苦手と思っている人が多いのではないでしょうか。「お母さん数学苦手だから」なんてお子さんに言っていませんか?それを「小学生の頃は算数が好きだったのよ」くらい言ってくれればいいのにななんて思いますね。

何より、算数は世の中をよくしようとして発達してきた学問なんです。本来いいところがたくさんあって面白く感じるはず。なので、おうちの方自身が、算数の便利さやよさを感じ取るセンサーを持つことが大切で、それを家庭で楽しめたら、算数がきっと好きになるはずですよ。

 

 

算数の便利さやよさを感じ取るセンサーを手に入れよう!

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それでは、算数の便利さや算数のよさを感じ取るセンサーはどうやって磨いていけばいいのでしょう。日常の中で算数のよさについて考える機会は少ないかもしれませんが、立ち止まってお子さんと考える機会を設けることをおすすめします。本当にちょっとしたことでよいのです。例えば…

  

  • 1000円あったら10円のお菓子が100個も買える!20円のお菓子なら、25円のお菓子なら…?
  • 陸橋が三角形で組まれているのはどうしてだろう?強度と関係しているのかな…
  • 四六時中の「四六」って何?
  • 2月と3月のカレンダーはどうして同じ曜日なの?

  

などなど、実は日常には、子どもたちの好奇心をくすぐるような算数の要素がたくさんあります。日ごろから、親子でこういった算数の楽しさに親しんでみましょう!

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

 

  • 「できなくて当然!」というところからはじめて、どんどんできるようになる成長を実感させよう
  • できない子ほど予習タイプにして、授業で自信をつけていこう
  • 答えを出すためにお子さんが動いた瞬間を逃さない!よく観察して「過程」を褒めよう
  • 親自身が算数に対してネガティブな意識をもたないようにしよう
  • 親子で日常の中にある算数のよさや楽しさを見つけよう

  

算数が苦手なお子さんにはぜひ試してみてください!

  

  

細水保宏先生プロフィール

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名探偵コナンゼミ 通信教育(小3~小6コース)算数「図形」解説動画に出演中!神奈川県生まれ。横浜国立大学大学院数学教育研究学科修了。横浜市立小学校教諭を経て、筑波大学附属小学校に勤務。現在明星大学客員教授・明星小学校校長。算数に関する著書多数。

 

 

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