
作文の書き方
作文の神様が教える!目からウロコの作文の書き方マジック
“作文”と聞いただけで、気が重くなってしまう子どもは少なくないはず。
「何から書き始めたらよいか分からない」「書くことが全く思いつかない」「思ったことをとりあえず書くと、ちぐはぐな内容になってしまう」「上手い書き方が分からない」
など、作文を苦手と感じるには色々な理由があるだろう。
しかし、ちょっとした“作文マジック”を知っているだけで、驚くほど作文が上手に書けるようになるのである。
今回は立命館小学校国語教育アドバイザーであり「作文の神様」として多くの著書を手がける岩下修先生に、作文を上手に書くための目からウロコのテクニックをお聞きした。
テーマを決めて、タイトルは後回し
それでは、実際に一つの作文を書く要領で、岩下氏に作文マジックを解説していただこう。
まずはテーマを決める
岩下氏「まずは何に関する作文を書くのか、テーマを決めましょう。例えば今回は【宝物について】書くことにしてみましょう。」
最初にタイトルを書かない
岩下氏「実は、最初にタイトルを考案するのはNGです。文章を書く前からタイトルだけ書こうとしても悩んでしまうので非効率です。」
タイトルは作文を全部書き終えてから、最後にもう一度自分の書いた文章を冷静に読み直しながら考えるのがベター。
作文は「4段落」で書くのが鉄則!
4段落の構成を考える
岩下氏「作文を序論・本論・結論という3段落で書こうとしたり、起こった出来事を時系列ですべて書こうとする人も多いですが、実は作文は4段落で書くのが鉄則なのです。」
岩下氏が推奨する作文の基本構造は以下だ。
◆1段落(はじめ)…これから自分が書く内容を簡単に紹介する。
例:ぼくのいちばんのたからものはつくえです。
◆2段落(なか1)…テーマに関して何か一つのことを書く。
例:しかくがおおくて、ぼくのせのたかさぐらいです。つくえには、ほんがいっぱいおけます。ひきだしが5つあって、ひとつめはトランプやペンが入っています。ふたつめは、わすれてしまいました。三つめは、えんぴつがはいっています。四つめは、おりがみがあります。五つめは、もらったものがはいっています。
◆3段落(なか2)…テーマに関して何かもう一つ書く。
例:このつくえは、おじいちゃんがしんじゃう二しゅうかんまえにかってもらいました。おじいちゃんからのさいごのプレゼントです。いまは、そこでべんきょうをしています。つくえは、ぼくのへやのすみっこにおいてあります。
◆まとめ…なか1・なか2を書く中で考えたことをまとめる。
例:おじいちゃんがいるとおもってべんきょうしていると、すぐにべんきょうがおわります。
岩下氏「まとめは“そのとき自分がどう思ったか”ではなく、“作文を書き終わったときに、改めてどんなことを思ったか”を書けば良いのです。この作文は実際に私の生徒が書いた作文ですが、最後に彼はこの作品にこんなタイトルをつけました。」
【すぐにべんきょうがおわるつくえ】
岩下氏「このタイトルを最初に見たとき、多くの人がこの作文に興味を持ち、内容を読んで納得するのではないでしょうか。しかし、最初からこのタイトルで作文を書こうとはなかなか思いつきませんよね。4段落構成で作文を書き、最後のまとめで自分の気持ちを上手に整理することができたからこそ、書けた作文だと思います。」
「4段落」作文を書くメリットは?
岩下氏「この方法はすごく頭のトレーニングになります。一つのテーマについて二つのことを設定する、それを類比しながら、うまく差別化しながら書く。これが大変頭を使うのです。」
また、この4段落作文のマジックは子どもだけでなく大人でも活用できるのだという。
岩下氏「大人がビジネス文書や手紙などで長い文章を書くシーンでも、ぜひこの4段落マジックを活用してみてください。書きたいことが多ければ【なか】を二つではなく三つにすればよいだけなので、どんな長さの文章にも応用することができます。」
岩下氏いわく「新聞の投書欄を見ていて、うまいと感じる作文はだいたい4段落になっていますね。」とのこと。
この作文マジック、作文が苦手と感じている方はぜひ活用してみては?
【 岩下修 】立命館小学校国語教育アドバイザー、名進研小学校国語科顧問。だれでも書けるようになり一生使える作文の書き方を全国の子ども達や教師に発進中。“作文の神様”ともよばれている。著書『作文の神様が教えるスラスラ書ける作文マジック』(小学館)ほか多数。※4段落作文について、詳しくは『スラスラ書ける作文マジック:岩下修 @小学館』にて掲載されています。
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