入学前の計算はここまでできれば安心!ベテラン講師が算数おけいこのポイントを伝授!

入学前の計算はここまでできれば安心!ベテラン講師が算数おけいこのポイントを伝授!

入学前、年長さんの子どもたちは、1年生になってお勉強が始まることを楽しみにしていることでしょう。国語・算数・生活・・・その中でも算数は、得意や苦手が出やすい教科。1年生で学ぶ計算の基礎を確実にマスターして、「算数が得意!」と思えるようになってほしいですね。

繰り上がりや繰り下がりの計算、そして簡単な文章題など、1年生でつまずきがちな算数の問題をピックアップしながら、入学前から意識しておきたい計算のおけいこポイントをまとめました!ぜひ入学前の学習に取り込んでみてください。

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1年生の算数の山場!「繰り上がり」と「繰り下がり」の計算も入学前に気軽にトレーニング!

1年生の算数の大きな山場といえば「繰り上がり」と「繰り下がり」。年長のうちに本格的に取り組むレベルまでいかなくても、躓くことを避けるために無理なくトレーニングしておくことをおすすめします。

ポイントとなるのは、「5のまとまり」「10のまとまり」を意識すること。

お子さんが10までの数を数えることができ、10までの数字を読めるようになったら、5と10をそれぞれ「5のまとまり」「10のまとまり」として捉える練習をしてみましょう。

数を5や10のまとまりで意識できれば「繰り上がり」も「繰り下がり」もすんなりと計算することができます。逆にここでつまずいてしまうと、2年生以降の学習もスムーズに進みません。今のうちに1年生の算数に備えて準備しておきましょう!

ここでは、卵のパックで5・10のまとまりを教える方法を2つご紹介します。

片側5個が2列で10個の卵が入っている卵パックは、5と10のまとまりを理解する練習にぴったりです。ぜひ活用しましょう。

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【用意するもの】

  • 空の卵のパック(片側5個が2列)×1個
  • スーパーボール×10個

※スーパーボールでなくても、小さなおもちゃやペットボトルのふた、丸めた色紙など、同じ種類のものが10個揃えば色は違ってもOKです。

 

①「5」「10」まで、あといくつ??

まず、5のまとまり、10のまとまりを理解しましょう。

【やりかた】

  1. 最初は卵パックの1列にスーパーボールを5個入れて、「これが5個よ。」と5のまとまりをお子さんに印象付けてください。
  2. 何回か繰り返したら、3個だけ入れて「5個になるようにスーパーボールを入れてね。」と声をかけましょう。
  3. あと2つ入れることができたら、最初に入れておく数を1個~4個と変えて挑戦してみてください。「5」をつくるために「いくつといくつ」が必要なのか、手を動かすことでしっかり身につきますよ。
  4. 5のまとまりが分かったら今度は「10」に向けて一つずつ増やしていきます。

【教え方のポイント】

「5個のまとまりに1個増えると6個だね」「2個増えたら7個になるよ」と確認しながら進めます。「ご、ろく、なな(しち)」と5から数え始めることができれば、5がまとまりとして見えているということです。時々「1個なくなると4個」などの声掛けも混ぜていきます。そして5のまとまりの時にと同じように、お子さんにも手を動かして10のまとまりを作ってもらいましょう。

 

②パッと見てわかるかな?

10のまとまりまで理解できたら「数あてゲーム」に挑戦してみましょう。

【やりかた】

  1. 卵パックに5個(1列)ともう一列にいくつか入れます。
  2. それをお子さんに一瞬だけパッと見せてすぐに隠し、「何個入っていたでしょう?」と聞いてみてください。
  3. 5個(1列)をもとにして「1列と2個あったから7個だ」や、10個をもとにして「2個足りなかったから8個だ」と答えられれば5や10のまとまりが身についています。

【教え方のポイント】

卵パックで充分に練習したら、最後にパックなしで「いくつあるかな?ゲーム」に挑戦しましょう。10個以下のおはじきやキャンディーなどを用意し、お皿の上に5個以上置いてください。ぱっと見て、そこにいくつあるのかが分かったら大袈裟にほめてあげてくださいね。数えなくても分かるのは、数量の感覚が脳にインプットされた証拠です。

 

 

入学前からできる文章題練習のコツは、計算を連想させる「言葉」に触れること

小学生の算数、特に文章題などは日常生活の場面に結び付いた設定も多くあります。文章題で大切な、たし算で求めるのかひき算を使うのか判断する力は、毎日の生活の場面でいろいろな言葉に触れ、体験していくことでも具体的に鍛えることができます。

算数の教科書にはいろいろなタイプの文章題が扱われています。

  • 「○○さんと□□さんは色紙を3枚ずつ使いました。」
  • 「○○さんは□□さんより3枚多く色紙を使いました。」
  • 「○○さんと□□さんの色紙を合わせると何枚でしょう。」
  • 「○○さんと□□さんのちがいは何枚でしょう。」
  • 「○○さんと□□さんでは、どちらが何枚多いでしょう。」

太字の部分など、1年生のお子さんが普段使うことのない言葉に出会うと戸惑ってしまい、思考がストップしてしまうことも珍しくありません。

「どっちが多い?」と聞くと答えが分かるのに、「どちらが多い?」と聞かれると「どちら」が聞き慣れない言葉で分からなかった、ということもあります。

生活でも意識して上のような場面を作り、いろいろな言葉で会話を楽しんでみましょう。「もらうと増えるからたし算」「あげたり使ったりすると減るからひき算」などと、自分の体験をもとに数の増減をイメージすることができるようになりますよ。

 

 

文章題は怖くない!日常生活の中で楽しく算数に触れよう!

入学前に数式を言葉として覚え、「いちたすいちは、に!(1+1=2)」「にたすには、よん!(2+2=4)」などを元気な声で唱えているお子さんはかわいいですね。たし算を暗記することは楽しい遊びのような感覚なのでしょう。

ただ、覚えられる数式には限りがあるので、数が大きくなると計算できなくなったり、文章題になるとお手上げだったりする子も出てきます。低学年のお子さんにとって、計算と文章題は全く違うものでもあります。

ドリルや教材などを使ったおけいこもよいですが、文章題に苦手意識を持たず、いろいろな問題を楽しめるようにするために、日常生活の中でうまく算数を取り込みながら文章題や計算の力を鍛えていけるとよいですね。

小学校入学前は、おやつや遊びの時間を利用して、身近なものを使いたし算やひき算に触れる方法がおすすめです。以下は、徐々にステップを踏んで取り組める、おやつのクッキーを使った例です。

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ステップ①全部で何枚?

  • 「お皿にクッキーが1枚あるよ。ここにあと2枚乗せると全部で何枚になるかな。」などと聞いてみましょう。
  • 全部で3枚だと分かったら、だんだん数を大きくしていきます。9枚まで増やしてみましょう。

ステップ②同じ数だけ分けてみよう!

  • 全部で9枚まで増やせたらお皿を2、3枚と増やして同じ数ずつ分けて配るようにお願いしてみてください。わり算のもとにもなりますね。
  • あまりが出るときは混乱してしまうこともあるかもしれません。そんなときは「1枚(2枚)余るね!」「よくわかったね!」と声がけしてサポートしてあげましょう。

ステップ③好きな数だけ分けてみよう!

  • まず5枚のクッキーを用意して2枚のお皿に好きなように分けてもらいましょう。
  • 「1枚と4枚」「2枚と3枚」「3枚と2枚」「4枚と1枚」など、色々な分け方がありますね。「2枚と3枚」と「3枚と2枚」は大人にとっては同じことのようですが、小さなお子さんにとっては別の分け方です。くれぐれも「さっきの分け方と同じだね」と言わないように。5を構成する数を覚える練習ですね。

ステップ④別のお皿に動かすと、元のお皿には何枚残る?

  • 「1つのお皿にはクッキーが5枚あるよね。この中の2枚をもう1つのお皿に動かすと、元のお皿には何枚残るかな。」と聞いてみてください。
  • すぐに3枚だと分かったら完璧!ひき算の考え方で、5を構成する数を理解します。

ステップ⑤これが、「●+▲=■」ということだよ!、と式を言葉にしてみよう!

  • 足したり分けたりが自在にできるようになったら、ときどきでよいので「クッキー1枚のお皿にあと2枚乗せて3枚になったよね。1+2=3(1たす2は3)っていう計算ができたんだよ。すごいなあ。」と式を言葉にしてあげてください。
  • 式を書いてあげてもいいのですが、ここはやりすぎないように注意。言葉にできれば十分です。「計算ができた!計算って楽しい!自分は計算が得意かも!」と思ってもらうことがポイントです。

  

 

小学校に入学する前にできる限り算数の力を鍛えよう!

いかがでしたでしょうか。入学までの準備として、お子さんがのびのびと数の操作に親しめるといいですね。ゆったりとした雰囲気を作って、親子で楽しみながら、幼児さんのうちにできるだけたくさんの算数の学びのチャンスを作れるのが理想です。

今回ご紹介した算数の計算の学習の他にも、読み書きや時計学習など、小学校入学前にある程度取り組んでおくと安心です。

マナビコでは、年長までにどこまで取り組めばよいのか、教え方のコツ、どの成長段階から教えたらいいのか、勉強を習慣にするためのポイント、年齢別の到達度などについても別の記事でご紹介しています。おけいこが不十分かも…、と不安に思っているかた、小学校入学前の学習にお悩みのかたはぜひ参考にしてみてください。

 

●小学1年生の勉強は?小1の学習単元や家庭学習のポイントをおさえよう!

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●【学習発達チェック】3~6歳で「読み書き」や「数の理解」はどのくらいできるべき?

https://manabi-with.shopro.co.jp/manabico/639/

 

●ひらがな練習のコツ~入学前の読み書きトレーニング~

https://manabi-with.shopro.co.jp/manabico/2378/

 

●時計の教え方〜子どもが楽しく覚える効果的な方法は?〜

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著者プロフィール

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石山絵麻 先生
小学館集英社プロダクション コンテンツ開発室所属。長年、教育事業に関わり、数々の保護者の学習周りのお悩みを解決してきた家庭学習のプロ。

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