【2023夏休み】小学生の自由研究/おすすめテーマもまとめ方もコレでOK!

【2023夏休み】小学生の自由研究/おすすめテーマもまとめ方もコレでOK!

小学生の夏休み。夏休みの宿題には毎年親子で頭を悩ませますよね。中でも大変手を焼くのが自由研究ではないでしょうか。

「小学生の自由研究は何をすればいいの?」
「どうすれば上手にまとめられるの?」
「自分だけのオリジナリティを出すにはどうしたらいいの?」

といったお悩みが多いようですが、逆にそれらをクリアすれば楽しんで取り組むことができます。今回は小学生におすすめの自由研究テーマと、その上手なまとめ方をご紹介します!

 <目次>

 

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自由研究の目的は?取り組む前に意識しておこう!

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自由研究は面倒に思われがちな課題ではありますが、小学生の子どもたちにとっては大変有意義なものです。

自由研究の目的は、自ら興味や関心を持ったこと・疑問に思ったことなどを課題として設定し、その答えについて、自分で調べ、考え、そしてそれを他の人に共有することです。

自由研究で自分の立てた課題を解決することを通して下記のような力が養われます。

 

  1. 「なぜ?」「どうして?」を深堀りすることで、自分で考える力がつくとともに、「知る」ことそのものの楽しさを体験する
  2. 自分の興味や関心について試行錯誤しながら深堀りしていくことで、主体性がつく
  3. テーマについて自分で導いた答えや考えを他の人にわかりやすく伝えることで、表現力がつく
  4. 「準備→予測→体験→考察→まとめ」のプロセスをたどることで、順序立てて行動する力やゴールに向けて粘り強く努力する力(問題解決力)が鍛えられ、完成させることで達成感が得られる。

 

思考力や、主体性、表現力を養いながら子どもの問題解決能力を鍛えていくことができるのが自由研究です。

ですので、それを念頭に入れ下記のことに留意しながら取り組むとよいでしょう。

 

●自分で考えるためのポイント

自分の興味や関心の対象を再確認し、「なぜ興味があるのか」「どんなところに気持ちが惹かれるのか」などをじっくり思い返すことによって、ざっくりとしたテーマから深堀りしたいポイントが具体的に浮かび上がり、自由研究の方向性が見えてきます。

 

●主体性を養うためのポイント

最終的にはお子さんが自分の判断でテーマを決めるよう誘導しましょう。そうすることで、実験や考察の道筋を自分で立てることができます。お子さんのアイディアは失敗することも多いでしょうが、なぜ失敗したのかを考えることが大切です。そこから違うやり方でリトライを重ねることが大きな検証になります。

 

●表現力を養うためのポイント

結果を最も分かりやすく他人に見せるためにはどんな形がよいのか、構成をどのように工夫すれば内容が伝わりやすいかはテーマによって異なります。比較して決定できるとよいですね。

 

●問題解決能力を養うポイント

自由研究では「自分で計画を立てて実行すること」「仮説を立てて検証し、臨機応変に対応すること」「活動を記録して分かりやすくまとめること」などが求められます。最初から自分の力で取り組み、思考錯誤を経て自由研究を完成させることで「全部自分の力でやり切った」という達成感が得られ、問題解決の経験値がぐんと上がります。

 

 

うちの子にあった自由研究は?カテゴリ・テーマとまとめ方!参考になるおうちの方の声も

自由研究というと理科・サイエンスを連想することが多いですが、自由研究にも色々なスタイルがあり、ここでは大きく【実験・観察・調べ学習・工作】の4つのカテゴリに分類します。

お子さんの性格やご家庭の状況に合ったものを選ぶと、自主性もぐっと上がり取り組みやすくなります。また、それぞれのカテゴリにあったまとめ方のコツもご紹介しています。参考にしてみてください。

 

1)実験

科学的な疑問の答えを探す研究です。同じ条件で繰り返したり、少しだけ条件を変えてみたりと、答えを見出すためのアプローチも楽しめます。

一つの答えが見つかるとどんどん関連した疑問が浮かんでくることも多く、研究を深めたり広げたりできる楽しさがあります。

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<実験のテーマ例>

結晶づくりやスライム作りといった化学的な実験の他、アイス、ケーキ作りといった料理などの日常的な切り口で行える実験も人気のようです。小学校の理科で触れる電気やモーター、光、磁石、振り子といったテーマも人気。

 

<実験のまとめ方のコツ>

写真やグラフを使って、模造紙のような大きな紙にまとめると目立って見やすいです。実験に使った道具や材料も写真やイラストで示すといいですね。文字の大きさをそろえて丁寧に書きましょう。

 

<お子さんが実験に取り組んだおうちの方の声>

もともと小さなころから家のものを使って実験遊びをするのが好きだった息子。コイルを使った実験では、楽しく仮説を立てながら、巻いた回数の違いや、電池のつなぎ方でのつき方の違いなど、試したいことにどんどん取り組んでいました。たくさん試した分まとめに苦労していましたが、結果をみんなに教えたい!という気持ちが前向きに働いていたのではないでしょうか。(当時 小5男子)

 

2)観察

然や動物などをじっくり観察します。長期休暇ならではの研究ができますね。観察する対象を毎日記録する必要があるので、夏休みのスタートから余裕を持って取り組みましょう。結果をイラストにしたり写真に取ったりしてまとめると、とても見栄えのする研究成果が表現できます。

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<観察のテーマ例>

生き物、草花の観察のほか、天体観測が思い浮かぶのではないでしょうか。生き物であれば、メダカ、カブトムシ、チョウなど幼体と成体が異なるもの、草花は花~実の観察がしやすいもの、野菜なども人気のようです。

 

<観察のまとめ方のコツ>

ノートのような見開きの形でまとめ1日分を1ページにして変化を見比べやすくしましょう。表紙には写真やイラストを大きく載せると見栄えがします。まとめが地味になりがちなので、どうしてこの観察をえらんだのか、対象となるものの魅力をしっかり書いておきましょう。

 

<お子さんが観察に取り組んだおうちの方の声>

1・2年生の夏休みに植物の観察をしていたので3年生も観察をすることに。いくつか植物と栽培方法を一緒にインターネットで調べ、バジルの水耕栽培がやりたいとのこと。水中に伸びていく根の様子が観察できるのは新鮮だったようで、スマホで毎日写真を撮影してじっくり観察できるようにしました。また、おまけとして観察の他にも収穫後に作った料理の紹介をしたのも好評だったようです。(当時 小3女子)

 

 

3)調べ学習

書籍やインターネットなどを使い自分の気になるテーマについて調べる自由研究です。近頃では企業の工場見学やオンラインワークショップなどを活用しているかたも多いようです。興味を持った事柄について、とことん調べてまとめます。本やインターネットだけでなく、関係する機関に問い合わせたり詳しい人にインタビューしたりして情報を収集しましょう。工場見学などでは事前の準備調査と、事後の補完調査をすることで研究に厚みが出ます。

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<調べ学習のテーマ例>

地域の歴史や、産業といった社会的なもの、動物、恐竜や昆虫、花の種類といった理科のテーマのほか、興味があるものすべてが調べ学習としてテーマ立てすることができます。

 

<調べ学習のまとめ方のコツ>

調べたことを内容ごとに1枚の紙に見やすくまとめ、クリアファイルなどに入れていきます。地図や写真などを入れる場合はB4サイズやA3サイズを使うとすっきりします。大き目のファイルだと文字も大きく書けますし、イラストを入れても見栄えがします。ページの構成を何度でも変更できる利点もあります。

 

<お子さんが調べ学習に取り組んだおうちの方の声>

地元の特産物について調べたい!との希望で調べ学習がスタート。無料配布の市のパンフレットでカツオの加工食品業が特に盛んであるということがわかり、近くの小さな会社に工場見学を依頼。工場見学の様子は商品完成までの過程がわかるようにすごろくのようにまとめたことで自分の中でも見たこと聞いたことがすっきりと整理できたようです。(小4女子)

 

 

4)工作

絵画や版画などの平面的な作品や、粘土や木材を使った立体的な作品などを作り上げることが目標となります。市販のキットなどを使えば1日で完成するものもありますが、大きなサイズの作品に挑戦する場合はそれだけ時間もかかります。時間と材料に余裕を持ちましょう。作品だけを提出するのではなく、素材(道具を含む)選び、デザイン、作業工程の予定、制作中のハプニングなども書いて一緒に提出するとよいですね。

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<工作のテーマ例>

割りばしなど身近なものを使った構造物(橋や建物)、木を使ったおもちゃなど。ペットボトルのロケットなどは実験の側面からも楽しめそうです。

 

<工作のまとめ方のコツ>

作品がメインですが、製作途中の記録も大切です。出来上がりまでのプロセスが分かるように写真を撮って1枚ずつめくれるアルバムのような形でまとめるとストーリー性が出ますよ。

 

<お子さんが工作に取り組んだおうちの方の声>

ふだんから落書きが好きでオリジナルキャラクターを自由帳に書き溜めており、その中から、いくつかのキャラクターの細かな設定書類を作り、それらを立体化することに。それぞれの良さが出る素材選び、組み立て、着色、どれをとっても大変そうでしたが、普段は興味がない裁縫にも挑戦するなど、試行錯誤しながら出来上がった作品から達成感を味わえたようです。(小6男子)

 

 

小学生の自由研究でオリジナリティを出すアイデア

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小学生の自由研究に関するお悩みのひとつが、どうすれば独自性が出せるのかという点。カテゴリやテーマが人気のものに集中しがちな小学生の自由研究ではありますが、その中でも、大人も「おっ!」と思うような独自性を出すことはできます。

それぞれ、低学年にも人気の研究テーマを例にとっていくつかそのアイデアをご紹介します。

  

●着眼点で独自性を出す

検証段階などでどうしてそういう検証をしようと思ったのか、子どもの着眼点は面白いもので、それだけで独自性が出たりします。

自由研究テーマ例)家の周りの雑草

このテーマの場合、雑草の種類や特徴を調べる<観察>のほかにも、雑草を駆除するにはどういう方法が一番良いかという<実験>も可能です。

駆除する方法としては、根元から抜く、地面から上を刈り取る、といった方法は普通かもしれませんが、雑草の上から、または雑草を抜いた後の地面に塩・塩水・酢・熱湯などをかけて、どれが一番駆除するのに良い方法かを検証することもできます。

この場合に「何をかけるのか」「どうしてそれを選んだのか」「それらの効果の差はどうだったか」をまとめると、着眼点の面白さが光る自由研究になりそうですね。

 

●継続・レベルアップ発展形

同じテーマを毎年扱い、レベルアップさせていく自由研究です。振り返ったときに自分の成長を実感できるのも嬉しいポイント。

自由研究テーマ例)セミの抜け殻

夏休みという季節柄、観察テーマの中でも人気の「セミの抜け殻」ですが、低学年・中学年・高学年で、次のように発展させることも可能です。
 
  • 低学年⇒抜け殻を集めて個数を調べ、種類ごとに分ける。それぞれのセミについての特徴や、セミの一生などを図鑑で調べてまとめる。
  • 中学年⇒抜け殻はどんな樹木にあったのか。セミの種類と樹木の関係、周囲にある穴の数と大きさなどを調べてグラフ化、セミの分布図を作る。
  • 高学年⇒羽化の条件(天気や気温などは羽化に影響があるのか?)セミの羽の模様について調べてみる。

自由研究テーマ例)点描画 

「点描画」は工夫しがいのある工作系自由研究のひとつ。これは学年ごとに次のようにレベルアップさせることができます。

  • 低学年⇒色紙をちぎって花や魚などを自由に描く。台紙の大きさに比例して作業時間が延びるので、あまり欲張らないほうがいいでしょう。小さめの作品を2点作るのもよいでしょう。
  • 中学年画材を卵の殻などにして、殻に色を塗って砕く手間を加える。作品のサイズを上げる。その他、モネやスーラなどの作品を一部模写するなど、名画を単純化させた作品も意外に取り組みやすくおすすめです。
  • 高学年マスキングテープを画材にしてみる、アルチンボルドや歌川国芳のように果物や野菜、魚や人間などを使って人の顔を描く「騙し絵」に挑戦してみる、など手間と時間が必要な作品を作り上げることも、達成感が得られておもしろいでしょう。

●課題解決型

学校生活や家庭など、自分の日常の生活の中で起こっている問題を自由研究によって解決できるようなテーマ設定にするとオリジナリティが出ますよね。「こんなものがあったらいいな」という<発明系テーマ>や「もっと効率よく作業ができないかな」という<効率化テーマ>などは、おうちの中にもテーマがたくさん転がっているのではないでしょうか。

自由研究テーマ例)

  • 発明系⇒カップラーメンの3分を把握する、時計以外の道具を考える
  • 効率化⇒窓ガラス掃除を最も早くきれいに仕上げる素材や拭く順序を考える

 

 

自由研究イベントや関連教材も活用しよう!

自由研究が宿題で出されることの多い夏休みはキッズ向けの自由研究イベントも盛りだくさん。

工場見学や工作系ワークショップ、探究学習イベントなども多く行われています。ぜひサイトなどを調べて活用しましょう!

また、最近では自分の考え方をまとめるトレーニングや思考力を鍛える教材なども人気です。ものの違いを考えたり、過程を考えたり、自分の意見をまとめたり…やり方を知っていると、自分の考えをまとめ、他者に伝えることのハードルが下がります。この機会に関連教材を調べるのもよいでしょう。

 

【小学生向けおすすめオンラインイベント】
小学館の探究楽習®「オンライン講座 宇宙」

授業は360度カメラで撮影した素材やアバターを使って構成された3D空間で展開され、テーマに合った課題を解決する体験ができます。
講座の内容は「課題解決型」の自由研究として活用できます!

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【おすすめ教材】
「思考の達人ツール」で思考を可視化!小学生の考える力を育てる名探偵コナンゼミ

小学館の通信教育名探偵コナンゼミの「思考の達人ツール」とは、自分の考えを深めるために使う図です。この図にことばを書き込み、自分の考えを「可視化」することで、「考えを整理し、深める」、さらにそれを表現する練習を行います。

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おうちの方のサポートのありかたもポイント

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最後に、おうちの方のサポートについてもアドバイス。

「子どもの自由研究にどこまで親が介入していいの?」というのは悩みどころかもしれませんが、身近な大人がその手法やアイデアを提案するのは子どもにとって学びのチャンスになります。楽しみながら一緒に取り組んでみるのも良いでしょう。もちろん「自分ひとりでどうしても完成させたい!」とい強い気持ちを持っているお子さんであれば、その気持ちを大切に!

また、自由研究のよさは完璧さを求めないところにあります。そのときのお子さんの全力が出れば良し!としましょう。お子さんによっては、うまくいかなかった点を踏まえ、その後のより深い興味に繋がることもあります。

自由研究はお子さんが達成感を味わうことが大事、親の満足を求めないようにしましょう。「もっと効率よくできるはず」「もっとうまいまとめ方があるのに」などの意見はアドバイスにとどめ、押しつけにならないよう気を付けてくださいね。

2023年夏、皆さんの自由研究が充実したものになりますように!

 

 

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